子供・教育・育児

幼稚園選びで失敗しないように知っておきたいポイント

すんなり入園できる幼稚園もあれば、願書をもらうだけでも徹夜して並んでやっと手に入れる幼稚園もある。

月謝が高い園もあれば、安い園もある。この違いは一体何なの!?と思っているママも多いことでしょう。

数多くある幼稚園の中から、どんな幼稚園を選べばよいのか、幼稚園選びのポイントをまとめてみました。


私立と公立の幼稚園は何が違う?失敗せずに選ぶポイントは?

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まず、幼稚園とは学校教育法で定められた「学校」であり、文部科学省が管轄している教育機関です。満3歳から小学校入学前の子どもが、2年または3年通園することができます。幼稚園には私立幼稚園と公立幼稚園がありますが、全国の幼稚園のうち、6割以上が私立幼稚園です。

  • 私立幼稚園…約62%
  • 公立幼稚園…約37%
  • 国立幼稚園…1%未満

(「平成27年度学校基本調査」文部科学省)

全国的にみると、私立幼稚園に通う子どもが多数派。一般的なイメージとして、「私立=高い」「公立=安い」と思われることが多いのですが、実際にはどんな違いがあるのでしょうか。

1.運営母体が違う!

私立幼稚園は学校法人や社会福祉法人、宗教法人などが運営しています。一方、公立幼稚園は都道府県や市区町村などの地方自治体が運営しています。

幼稚園の先生はみな幼稚園教諭の免許を持っていますが、こと公立に関しては、さらに公務員でもあるわけです。したがって公立では、先生は一定期間勤めると異動(転園)があります。

ただし、公務員という安定した職業でもあるため、私立幼稚園の先生と比べて離職率が低く、異動になるまでひとつの園で何年も務める先生が多いようです。

2.教育内容や通園年数は?

私立は運営母体ごとに特色があり、教育方針も多彩です。

たとえばキリスト教や仏教などの宗教系、自由でのびのびと自然と親しむ系、学びや習い事が充実しているカリキュラム重視系、シュタイナーやモンテッソーリなどの教育思想系…など、実にさまざま。

対して公立は、管轄する自治体ごとに基準や規定があるため、教育内容の質はある程度均一です。また通園年数は、私立は3年、公立は2年のところが多いようです。

ママ顔

早く子供に社会性を学ばせたいという理由で3年間の私立を選ぶというケースは実際多いと思います。

3.私立の費用は公立の2~3倍が一般的

文部科学省のデータ(※)では、私立では年間約50万円、公立では約22万円の費用がかかるという数字が出ています。

単純計算で私立の方が公立より2倍かかる!?と思うとかなりの差のように感じられますが、自治体によっては私立幼稚園就園奨励補助の制度があり、保護者の所得によって補助を受けることができます。

一般的には、月額で公立が1万円程度、私立が2~3万円程度は必要と考えてよいでしょう。

例外として、お受験をして入園するような有名私立幼稚園は年間100万円以上もかかることがあります。
(※平成26年度「子供の学習費調査」の結果より)

このほかにも園ごとに細かい違いはたくさんありますが、それは必ずしも公立と私立で区別できるものではありません。

公立はお弁当が多い、園バスがない…などの傾向があるとはいえ、教育内容に関しては、私立なら園独自の方針、公立なら自治体の方針の違いに左右されるので、公立・私立にかかわらず、入園前によく調べておくことが大切です。

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幼稚園選びで失敗してしまうポイントはここ

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入園前にしっかり調べて、晴れて希望の幼稚園に入ったはずなのに、こんなはずじゃなかった…! というケースも少なからずあります。幼稚園は義務教育ではないとはいえ、失敗によるダメージは親子共に少なくありません。幼稚園選びに失敗しないためには、何が必要なのでしょうか。

1.子どもの特性と園の方針がマッチするかどうか

幼稚園は運営主体の方針によって、園の特色が大きく異なります。

外で泥んこになって遊ぶのが大好きな体力のある子に、机に座ってお行儀よくお勉強をすることが多い園を選ぶと、子どもはフラストレーションがたまってイライラしてしまうかもしれません。
少なくとも、親の希望だけを優先して子どもの特性と正反対の園を選ぶことは避けたいものです。

ママ顔

実際に幼稚園に通っている時はあまり感じないかもしれませんが、小学校に上がると所属していた幼稚園ごとに子供の雰囲気やキャラクターに差を感じることが多いです。当然一人ひとり違う人間ですから同じように成長するわけではありません。
しかし、近所の子供や地域の会、お祭りなどで少しでも年長者と繋がりがあるのであれば注意深く観察してみると良いと思いますよ。

2.ママ・パパたちの雰囲気や経済状態が違いすぎると親がツライ

子どもが楽しく通っているけれど、ママ友との付き合がツライ…。そう感じるママは結構多いようです。こればかりは入ってみないとわからないことも多いのですが、比較的セレブ傾向にある幼稚園の見分け方として、

  • 月謝が高い
  • 音楽、美術、勉強系のカリキュラムが充実している
  • 近隣に高級住宅街がある
  • 制服が高い、またはきちんと上から下まで揃える必要がある
  • 園長がマスコミにひんぱんに登場する、または幼稚園教育の権威である
  • 園の前を通るママたちの服装がワンピースやジャケットなどが多い(ジーンズにTシャツのママが少ない)。
  • 園の駐車場によく高級車が停まっている

といったことである程度見分けることができます。
できるだけ自分の雰囲気と近い保護者がいるかどうかもチェックしてみましょう。

ママ顔

バス停で井戸端会議orお迎え時に幼稚園の近くの公園で子供を遊ばせる。
どちらも避けたい!というママが多いとは思いますが、子供の為を思うとすべて断っていくというのは難しいもの。
せめて自分と同じようなママがいる環境を選べると楽ですよね。

3.プレ幼稚園の有無と、参加組と不参加組との違いをチェック

多くの幼稚園では「プレ幼稚園」という、幼稚園入園前の子どもが定期的に幼稚園生活を体験できるクラスがあります。親子一緒に参加する中で、子供同士やママ同士が仲良くなることも多いようです。
プレ幼稚園に参加するメリットは、幼稚園が子どもに合うか合わないかを確認できる、本格的な集団生活に入る前の慣らしになる、入園前に仲良しの友達やママ友ができる、優先的に幼稚園に入園する権利を得られる、などがあります。

メリットいっぱいのように思われますが、プレ幼稚園に参加せずに入園したら、すでに保護者の輪ができあがっていてなかなか馴染めない…ということも。

特に、願書のために長蛇の列ができるような激戦幼稚園では、プレの優先権は手が出るほど欲しいもの。近ごろではプレ幼稚園そのものも激戦の園があるとか…!希望園のプレの情報はしっかり収集しておきましょう

このほかにも、以下のような細かい点もチェックしておく必要があります。

  • お弁当と給食の有無や回数
  • 制服や指定品の有無と費用
  • 家から園までの距離と交通手段(送迎バスの有無)
  • クラスの男女比(男女どちらかが極端に多かったり少なかったりする)
  • 延長保育や預かり保育の有無と利用時間や利用条件(リフレッシュや通院のための一時利用かが可能かどうか、就労による長期・定期的な利用の条件など)

幼稚園は一度入園しても、ほかの園に転園することは可能です。とはいえ、転園となると新しい幼稚園で制服やカバン、文具などを揃え直す必要があり、さらに高額な入学金も払わなければならず、かなりの出費になります。
できるだけ転園せず、最初から子どもや家庭に合った園選びをしたいものですね。

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幼稚園選びは甘く考えずに夫婦でしっかり事前の準備を

幼稚園の送迎や平日の保護者会などへの参加は、ママがメインになることが多いので、幼稚園選びもママが主導権を握りがちです。でも、最後の最後にパパと意見が合わず幼稚園選びが振り出しに戻ることがないよう、リストアップの段階からパパと意思疎通しながら行うことが大切です。

家庭の育児方針、教育方針を再確認する

家庭の教育方針は、そのまま幼稚園の教育方針と重なります。

たとえば、「小さいうちはのびのびと遊び、体力をつけることを重視する」、「早期教育を取り入れ、小学校入学前から勉強を大切にする」といったふたつの考え方の違いがママとパパにあるとしたら、それはかなり大きな違いといえます。

教育方針をしっかりと話し合うよい機会にしましょう。

パパ顔

幼稚園だけに期待しすぎるのはあまり良く無いと思います。特に早期教育などはどうしても横並びで進行する為、十分な機会が無いことも考えられます。幼稚園以外でも子供がチャレンジできる環境を用意できるのがおすすめです。

家庭の方針と幼稚園の教育方針が同じ方向を向いているか

園のホームページやパンフレットにはよく目を通しましょう。のびのび系なら「自然や生き物と触れ合う」、宗教系なら「社会に奉仕できる人を育てる」「礼節を重んじる」、英語教育系なら「国際社会に通用する人材を育てる」など、必ず園の方針を示すキーワードが出てくるはずです。

さらにママ友からのクチコミなどを参考にして、家庭の教育方針と同じ方向を向いている幼稚園かどうか、夫婦でチェックしましょう。

ママ顔

例えば、叱る事についても園によって温度差が非常にあります。どちらが良いかという事ではなく、自分の子供にはどちらが合っているのか考えてみましょう。極端な言い方ですが、ジャングルの中で揉まれながら成長するのか、軍隊のような規律の中で成長するのかでお子さんの性格や適正が変わってきます。

入園後を想定した役割分担を

 実際に希望の園に入ったあとの役割分担も、できれば考えておきたいもの。お弁当持参の園の場合はどちらが作るのか、いざという時にパパがお弁当を作れるかどうか。朝と帰りの送迎はどちらが行うのか。パパはどれくらいイベントに参加できるのか。そんなことも事前に話し合っておきましょう。ママが病気になったり、下の子が生まれるなど、パパだけで幼稚園生活を支えなければいけない事態がありうることも、パパは心得ておいてほしいですね。

たくさんある幼稚園の中から、子どもにも親にもピッタリの園を選ぶのは、なかなか大変なものです。でも、イチバンの答えは「子どもが目を輝かせながら園に通っているかどうか」ではないでしょうか。親も子も、卒園式で「ここに通えて本当によかった!」と思えるような幼稚園選びができるといいですね。

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