夫婦のお金の管理はどうするべき?気になる夫のお小遣い額も公開。
2018/09/27
結婚をすると、生活のさまざまなものに変化が訪れます。
お金の管理もそのひとつ。結婚前からいっしょに暮らしているというカップルも多い昨今ですが、同棲するのと結婚して生活をともにするのとはまた別の話です。結婚すると、妊娠や出産、育児など、ライフステージの変化もあり、働き方やお金の使い方だって変わってきます。ここでは子育て世代のママの声を参考にしながら、お金の管理についていっしょに考えてみましょう。
夫がお金を管理する場合のメリット・デメリット
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ベルメゾン生活スタイル研究所が2015年に実施した調査によると、20代~50代の結婚している家庭において家計管理をしているのは「妻」がもっとも多くて67.9%、次が「いっしょに」で18.2%、そして「夫」が12.5%というデータがあります。(URL:http://www.b-desse.jp/report/931/)
どうやら、妻が家計を管理して夫におこづかいを渡すというおなじみのスタイルを取っている家庭がダントツに多いようです。
そんな中で、このような声があがりました。
「男におこづかいは必要ないと思う。自分で稼いだお金なのに好きな時に好きなだけ使えないのはかわいそう。それができない男ならなんで結婚したのかわからない」(0歳・男の子のママ)
これは妻側の意見ですが、夫だって自分の稼いだお金が自由に使えないだけではなく、まるで自分が稼いだお金ではないかのような「おこづかい」という名目で渡されることに違和感を抱くこともあるでしょう。
それでは、夫が家計を管理して生活費を妻に渡すというスタイルはどうでしょうか。夫がある程度自由にお金を使うことができるので満足度が高く、妻があらかじめ決められた生活費のなかでやりくりするので無駄な出費が抑えられるということがメリットとして挙げられます。
しかし、これにもやはりデメリットはあります。
「生活費のみもらってます(泣)。5万円じゃ食費だけで精一杯だって(泣)」(3歳・女の子のママ)
「家計は旦那が握ってるので、どのようになっているか分からない」(16歳と13歳・女の子、9歳・男の子のママ)夫が家計を握って妻に生活費を渡している場合は、生活するにあたってどれだけのお金が必要なのかを夫がよく理解していないこともあります。
同様に、妻も家計にタッチしていないため経済状況が把握できません。妻がしっかりやりくりしている、夫がちゃんと貯蓄しているとお互いに思っていても、ふたを開けてみれば家計は火の車だった…なんて恐れもあるのです。
お互いにお金の使い道をわかるようにしておくためにも、古典的な方法ではありますが家計簿をつけるのがオススメです。「家計簿をつけると、パパが勝手に節約するようになった」(0歳・女の子のママ)という声もあるように、漠然と「生活費が足りない」というだけでは、お金を渡す夫だって納得できません。何にお金をどれだけ使っているかを可視化することで夫も現状を把握し、適正な額の生活費を渡してもらえることが期待できます。
家計簿をつけるなんて面倒臭そうですが、最近では簡単に家計簿をつけられるスマートフォンのアプリもあります。お金を使ったその場で入力すると決めておけば、たまりにたまったレシートの処理や計算にあとから苦労することも、お財布がレシートで膨れ上がることもありませんよ。
夫婦ふたりでお金を管理する場合のメリット・デメリット
共働きで夫にも妻にも収入がある場合は、ふたりで家計を管理することもあるでしょう。毎月お互いの収入から決まった額を共通の口座やお財布に入れておき、そこから住居費や光熱費、食費などを支払うというものです。夫婦ふたりで家計を管理するメリットは、残った分は自分が好きに使えるということ。「おこづかいの金額をお互い決めてないので、じゃぶじゃぶ使っている」(1歳・男の子のママ)生活費さえきちんと入れていたら、あとはお互いの自由! 自分のお給料なのだから自由に使いたいという、自然な欲求を満たすことができるのがこのスタイルです。独身時代とさほど変わらないお金の使い方ができるのは魅力ですね。
その反面、自由になるお金があることでついつい使いすぎてしまうというデメリットもあります。「お互いの給料を好きに使っているのでわからない。浪費家ではないので無駄づかいはしていないと信じてる」(4歳・男の子、1歳・女の子のママ)相手が貯蓄をしているだろうとお互いに安心していたら、いざというときにお金がなかった…、なんて事態を避けるためにも、生活費のほかに貯蓄用の口座も作り、お互いに一定額を入金するといいでしょう。
また、夫婦共働きの場合は、子どもができると産休や育休を取得して収入が減ったり、退職して収入がなくなることも考えられます。子どもが生まれるたら働き方も変わるうえに、将来の教育費のために貯蓄も外せません。妊娠がわかったら、夫婦で話し合ってお金の管理の内容や方法を臨機応変に変えていくことが大切です。
夫のおこづかい制の実態
多くのカップルの間で、結婚とともに始まるおこづかい制。世の中の子どもを持つ父親たちのおこづかいの額は具体的にどれくらいなのでしょうか。
「Q.パパのおこづかいは月いくら?」
1位 | 「パパが決めている」 | 27% |
2位 | 「30,000~35,000円未満」 | 11% |
3位 | 「25,000~30,000円未満」 | 10% |
4位 | 「パパとは別の家計管理」 | 9% |
5位 | 「10,000~15,000円未満」 | 7% |
5位 | 「5,000~10,000円未満」 | 7% |
7位 | 「パパと別の家計管理ではないがおこづかいはなし」 | 7% |
8位 | 「15,000~20,000円未満」 | 6% |
9位 | 「5,000円未満」 | 5% |
9位 | 「35,000~40,000円未満」 | 5% |
11位 | 「20,000~25,000円未満」 | 3% |
11位 | 「50,000円以上」 | 3% |
ママたちにアンケートを取ったところ、「お昼の弁当代&ガソリン代で3万~3万5千円くらい。弁当代はだいたい500円以内の計算、ガソリンは2千円の1回入れる感じで」(5歳と1歳・男の子、3歳・女の子のママ)
「1日400円で月に1万2千円」(11歳と9歳と3歳・女の子、8歳と6歳と0歳・男の子のママ)
「お昼ごはんと飲み物買える最低限の金額で、1万5千~2万円!」(3歳・女の子のママ)
パパのおこづかいはギリギリまで切り詰められて、独身時代と同じように飲みに出かけたり買い物をするような余裕はなさそうな印象を受けます。
実際に、こんな調査結果があります。
新生銀行が1979年から毎年行っている20~50代のサラリーマンのおこづかい調査によると、未婚者やディンクスの世帯のおこづかい額が4万円を超えている一方で、未就学児から高校生の子どもを持つ男性会社員の世帯では平均以下となる3万円を下回っており、子どもの分の生活費や教育費にそれだけお金が多くかかっていることがうかがえます。
ちなみに、2016年のサラリーマンのおこづかい額の平均は調査開始以来過去3番目に低い金額の37,873円なのだそうです。(新生銀行 2016年サラリーマンのおこづかい調査による)
子持ちの男性会社員が家族のために自分にかけるお金の倹約を迫られる一方で、自分の意志で自分の使えるお金の額を決めている人も少なくありません。「パパが働いた自分のお金なので金額決めておこづかい制は嫌とパパに言われて、使う額はパパが決めている」(6歳・男の子のママ)
アンケート結果によると、「パパが決めている」「パパとは別の家計管理」「パパとは別の家計管理ではないがおこづかいはなし」と、約4割の世帯がおこづかい制を取らずに夫が家計や自分の使うお金を決めて管理していました。夫が使う額を自分で決めることで、感じられる不自由さが軽減できているのではないでしょうか。
しかし、妻が家計を握っている家庭ではこうはいきません。
それぞれにおこづかいの額は違うものの、おこづかいを「給料の1割」(8歳と5歳・女の子のママ)と決めている家庭は多いようです。しかし、額が十分であるにしろ足りないにしろ、自分が使えるお金の額を決めて渡されるということに不満を抱く夫も少なくないはず。
その問題をクリアするためには、「お給料が上がればおこづかいも上がると伝えてあります(笑)」(0歳・女の子のママ)、「残業代によって毎月変動」(4歳と2歳・男の子のママ)と、働き次第でおこづかいの額もアップするという約束が有効。働く夫のモチベーションアップへもつながりそうです。
どのような方法を取るにしても、いちばん大切なのは夫婦できちんと話し合い、お互いに納得のうえで家計を管理すること。どちらか一方が管理するとしても相手に任せきりにするのではなく、お互いに当事者意識を持つことが夫婦円満で家計を管理する秘訣です。家族として長い年月をともに生きていくうえで絶対に必要なお金の管理については、いつでも話し合えるようにしておきたいですね。
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