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夫婦の金銭感覚のズレ。 夫婦の金銭感覚のズレは大きな問題?

2017/05/27

似た者同士の夫婦でも、自分にない魅力に惹かれあった夫婦でも、多かれ少なかれ価値観にはズレがあるものです。価値観は親や身近な人から影響を受けるだけでなく、さまざまな経験を経ることで形成されます。別々の人生を歩んできた夫婦同士、ズレがあるのは当たり前ですよね。

なかでも金銭感覚は、夫婦関係において特に重要です。株式会社リクルートが運営するブライダル総研の『離婚に関する調査2016』によると「金銭感覚の違い」は男性側の離婚理由で4位、女性側の離婚理由で2位となっています。

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離婚理由トップ5

男性
1位 「価値観の違い」
2位 「人生観の違い」
3位 「性格の不一致」
4位 「金銭感覚の違い」
5位 「夫婦の会話がない」
女性
1位 「価値観の違い」
2位 「金銭感覚の違い」
3位 「人生観の違い」
4位 「性格の不一致」
5位 「夫婦の会話がない」

(リクルートブライダル総研『離婚に関する調査2016』調べ ※調査期間:2016/3/25~2016/3/29 N数:2,000)

また、株式会社マーシュの『離婚の可能性に関するアンケート調査』(調査期間:2013/8/29~2013/9/2 N数:500)によると「結婚生活やパートナーに不満に思っていること」で「金銭感覚の違い」は女性側で2位にランクインしていました。(1位は「世帯の収入」、男性側ではトップ5外)

このように「金銭感覚の違い」は夫婦間において大きな問題となります。そして女性のほうが「金銭感覚の違い」に敏感なようです。

続いて、こんな興味深い調査もありました。

結婚情報サイト「ゼクシィ」の『結婚相手に妥協したこと&できなかったこと』調査によると、結婚相手に対して妥協した点の第1位は「収入・借金・金銭感覚」という結果になりました。

結婚相手に妥協した点は?(複数回答)
1位 「収入・借金・金銭感覚」
2位 「容姿」
3位 「持ち物や服装のセンス」
4位 「生活習慣」
4位 「家族の人柄など」

※調査期間:2014/3/20~2014/4/22 N数:414

また、最も苦戦した妥協点としても「収入・借金・金銭感覚」は第1位という結果に。

最も苦戦した妥協点は?
1位 「収入・借金・金銭感覚」
2位 「容姿」
2位 「家族の人柄など」
2位 「生活習慣」
5位 「その他」

※調査期間:2014/3/20~2014/4/22 N数:389

つまり「金銭感覚」は妥協するのが難しい点にも関わらず、妥協しなければならなかった人が多いようです。もし結婚当初から金銭感覚のズレに目をつぶっているとしたら、積もりに積もるものがありそうです。離婚理由の上位にランクインするのも、うなずけますね。

金銭感覚のズレが生じるのはこういう時

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人生の三大支出と言われているのが、住宅資金、教育資金、老後資金です。こうした大きな買い物をするときは特に、金銭感覚の違いが浮き彫りになりがち。でも日常のありとあらゆる場面でも、金銭感覚の違いって気になるものですよね。この章では夫婦間で金銭感覚のズレが生じやすい場面について、ご紹介します。

割高な商品を選ぶとき

質を取るか、安さを取るかを考えたときに、相手が質を重視して割高なものを選ぶときにズレを感じる人が多いようです。総務省統計局の『「平成26年全国消費実態調査 単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」によると、男性は「食費」が女性よりも多くなりがちなんだそう。

たとえば酒のつまみに高い刺身を買ったり、いい肉のほうを選んだり、凝った料理を作ったり。一方で女性は交際費などの「その他支出」や「被覆及び履物」が男性より多くなりがち。たとえば女子会で贅沢したり、洋服を買いすぎたり、美容に気を使ったり。

また、株式会社マインドシェア・ママ・マーケティング・カンパニー(以降「M3C」と表記)がママたちに取ったアンケート「パパとの金銭感覚のズレをいちばん感じるのはどんなとき?」(※調査期間:2014/5/1~2014/5/6 N数:200)では「すぐ近くにスーパーがあるのにコンビニで何でも買ってくるので、値段を気にしないんだな~と思います」(14歳・男の子、6歳・女の子のママ)という意見が多く上がっていました。割安なスーパー派の女性に対し、男性のコンビニ利用率の高さがうかがえました。

趣味にお金を使いすぎるとき

博報堂生活総研の『生活定点』調査(※調査期間:2014/5/13~6/2 N数:3,201)によると「現在、何にお金をかけていますか?」という質問に対し「趣味」と答えた男性は28.5%。

一方で女性は20.9%でした。この傾向は1994年の調査から変わらず、一貫して女性より男性のほうが趣味に入れ込みやすい傾向にあるようです。M3Cのアンケートでも「いつもは節約家なのに、趣味にはポンと高額なものを買う」(3歳・男の子のママ)「フィギュア、漫画、DVD、デアゴスティーニはやばい!」(5歳・女の子のママ)といった奥様の声が目立ちました。趣味にお金を費やし過ぎる男性の心理は、なかなか理解しにくいようです。

光熱費を気にしないで生活するとき

これまで培ってきた生活習慣の差が出る「~しっぱなし行動」。MC3のアンケートでも「電気、テレビ、エアコン、全てつけっぱなしでリビングで寝ている時、愕然としてしまいます」(5歳・男の子のママ)といった奥様の声がたくさん上がっていました。「口では光熱費どうこう言いますが、実際一番使っているのは自分という事に気づいていない」(6歳・男の子、3歳・女の子のママ)というように無自覚な旦那様が多いのかもしれません。

でも実は、前述の総務省統計局の調査によると、水道光熱費の平均額は女性のほうが男性より高いそう。この調査は単身世帯を対象としているので、2人以上の世帯とは節約意識にも違いがあるかもしれませんが、夫婦同士お互い様な面もありそうです。

他には「貯金をしないとき」「交際費にお金を使いすぎるとき」「ギャンブルをするとき」「お金の貸し借りにルーズなとき」「節約や家計管理にうるさすぎるとき」なども、金銭感覚のズレが目立つ場面ですよね。

金銭感覚の問題を解消するための方法

ではどうしたら金銭感覚のズレを、すり合わせることができるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

1.どういう人生を送りたいのか夢を語り合う

人生の究極の目的は「幸せ」ですよね。お金はそのための手段です。夢を語り合うことなしに相手の金銭感覚を指摘しても、聞く耳をもってもらえません。まずはふたりで、どんな人生が幸せなのか語り合いましょう。わざわざ時間を設けなくても、折にふれて話題に出すだけでも違います。

ちなみに、将来の夢や計画を共有できている夫婦のほうが、夫婦関係に満足しているという調査結果もあります。夫婦円満のためにも人生の夢について語り合うことは大切ですね。


2.収入、支出、貯蓄などの現状を知る

人生の夢を語り合ったら、次は現状を知ることが大切です。1ヵ月にいくら使っているのか、何に支出が多いのかを、数字できちんと共有しましょう。相手に浪費傾向がある場合、自分がどれだけお金を使っているのか把握していないことがほとんどです。

最近ではスマートフォンの家計簿アプリも充実しています。なかには費用項目や店舗ごとに支出を円グラフ化してくれるものもあります。現状の家計を見える形で互いに共有することで、危機意識がきっと高まるはずです。支出が把握できたら、現状のままで、いつまでにどれだけ貯金できるのかも概算してみましょう。

3.現状を知った上で、もう1度どういう人生を送りたいのか現実的に語り合う

夢と今の差を知ることで、より現実的に人生設計を考えることができます。人生設計を話し合ったら、いつ頃どれくらいのお金が必要になるのか調べましょう。とはいえ、将来必要なお金なんて検討がつかず、不安に思う人もいることと思います。その場合は一般的な目標値を目安にお金の使い方を考えてもいいでしょう。

ファイナンシャルプランナーの中村芳子さんの著書『結婚したら、やっておくべきお金のこと』によると、代表的な支出が月収に占める正常な割合は下記のとおりです。

  • 家賃: 25%以内
  • ローン(住宅ローン以外): 0%
  • 生命保険料(貯蓄目的以外): 5%程度
  • 車維持費: 5%以内
  • 食費: 15%以内
  • 通信費: 5%以内
  • 小遣い:共働きは20%以内、片働きは10%以内

※ボーナスが年間で4ヶ月分程度ある場合を想定

4.相手の金銭感覚が自分とどう違うのかを理解し合い、互いの考え方を伝え合う

1~3までの過程を経て、夫婦で同じ未来を見据えることができたら、いよいよお互いの金銭感覚について話し合うときです。どんな物事に価値を感じ、お金を使うのかは人それぞれ。たとえ共感はできなくても「あなたは、そういう考え方なのね」と理解し合うことが大切です。

もし互いに譲れない部分がぶつかってしまったら、お金にシビアなほうに譲歩しておくほうが家計にとってはプラスかもしれません。

大切なのは、お金は幸せな人生を送るための手段であるという点です。そしてその幸せは結婚している以上、家族の幸せでなければなりません。相手の金銭感覚を真っ向から否定して揉める前に、まずは家族にとっての幸せを楽しく語り合うことから始めて見るのがいいかもしれません。

<参考URL>
株式会社リクルートブライダル総研調べ『離婚に関する調査2016』
http://bridal-souken.net/data/divorce/divorce2016_release.pdf
株式会社リクルートゼクシィ調べ『結婚相手に妥協したことできなかったこと』
http://zexy.net/mar/edit/honne/vol89.html
株式会社マーシュ調べ『離婚の可能性に関するアンケート調査』
https://www.marsh-research.co.jp/examine/ex2508.html

<参考データ>
株式会社マインドシェア・ママ・マーケティング・カンパニー『パパとの金銭感覚のズレをいちばん感じるのはどんなとき?』

<参考文献>
ダイヤモンド社 中村芳子著『結婚したら、やっておくべきお金のこと』

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