夫婦生活

家庭円満の基本は夫婦の会話から。

夫婦の会話は円満の特効薬

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みなさんは旦那さんとの関係に満足していますか? 世の中の奥さまにアンケートを取ったところ…

  • 旦那さんと結婚して「よかった」と答えた人:65%
  • 旦那さんに「満足している」と答えた人:結婚5年未満61%、結婚5~10年未満58%、結婚10年以上68%

と、多くの夫婦がうまくいっていることがわかりました。

では夫婦円満の秘訣って何でしょうか?
シカゴ大学教授で社会学を専門とする山口一男さんが発表された「夫婦関係満足度とワーク・ライフ・バランス:少子化対策の欠かせない視点」によると、妻の夫婦関係満足度について下記のようなことが判明したそうです。

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妻の夫婦関係満足度を高める要因

  • 「夫婦の会話時間」が長い
  • 「夫婦で共有する時間」が長い
  • 「夫の育児参加」が積極的
  • 「夫の収入」が高い
  • 「世帯の貯金」が多い

この結果に納得!という方も多いのでは?

また、山口教授は「夫の月収が10万円減った場合、同じ夫婦関係満足度を保つためにはどうしたらいいのか?」についても検証されています。

夫の月収10万円分と同じ効果を発揮する要因

  • 平日の夫婦の会話時間が1日あたり16分増加する
  • 休日に家族で大切に過ごす時間が1日平均54分増加する
  • 夫の育児負担の割合が3%増加する

そのなかでも特に大切なのは「夫婦の会話時間」だと言います。

検証の結果「夫と大切に過ごす時間の総計」よりも「夫婦で会話をする時間が増える」ことのほうが、夫婦関係満足度を高める効果があったからなんだそう。つまり、ただいっしょに時間を過ごす量だけでなく、会話をするなど質が重要ということですね。

それにしても夫の月収が10万円減るなんて、家計にとってはけっこう厳しい話ですよね。それが平日1日あたり16分の会話が増えるだけで補えてしまうとは! 夫婦同士の会話って大切なんですね!

ちなみに明治安田生命が行った『「いい夫婦の日」に関するアンケート調査2015』でも、夫婦円満の秘訣1位は「よく会話をする(75.0%)」だったそうですよ。

夫婦の会話を増やすコツ

次は、世の中の夫婦がどれくらいの時間をかけて、どんなことを話しているのか、また夫婦満足度を高める会話内容についてお伝えしていきます。

まず世の中の妻たちは、旦那さんと「会話をしているほうだ」と感じているのでしょうか? アンケートの結果は…

夫婦で会話している?

1位 「まあまあしている」 50%
2位 「たくさんしている」 26%
3位 「あまりしていない」 17%
4位 「ほとんどしていない」 5%
5位 「まったくしていない」 2%

「している派」が76%「していない派」が23%と、多くの妻が「夫婦で会話をしている」と感じていることがわかりました。

では、どれくらいの時間が一般的なのでしょうか?

夫婦の会話、平日1日の平均会話時間はどのくらい?

1位 「1時間以上1時間半未満」 20%
1位 「30分以上1時間未満」 20%
3位 「5分以上15未満」 15%
4位 「15分以上30分未満」 11%
5位 「1時間半以上2時間未満」 10%
6位 「2時間以上3時間未満」 8%
6位 「5分未満」 8%
8位 「0分」 3%
9位 「3時間以上4時間未満」 2%
9位 「5時間以上」 2%
11位 「4時間以上5時間未満」 1%

多かったのは「30分以上1時間半未満」で計40%。続いて「30分未満」が計37%、「1時間半以上」が計23%となりました。

つまり平日1日あたり「30分以上1時間半未満」の会話時間が一般的と言えそうです。

夫婦間の会話でいちばん多い話題は?

1位 「子どものこと」 73%
2位 「家族のこと」 7%
3位 「仕事や会社のこと」 5%
4位 「趣味のこと」 4%
5位 「お金のこと」 2%
5位 「テレビや芸能界のこと」 2%
5位 「親族や近所など家族まわりの人間関係のこと」2%

結果は「子どものこと」がダントツで1位となりました。子どもがいる夫婦にとっては、子どもが一番の関心事であり、共通の話題ですからね。特に、このアンケートの調査対象が0歳から12歳までのお子さんをお持ちのママということも影響しているかもしれません。

具体的な会話内容としては
「子どもたちの今日の様子。「今日〇〇が出来たよ!」や「○○したんだよ!」など」(5歳・女の子、3歳・男の子のママ)
「ママ友のことやその子どもの愚痴も聞いてもらいます…」(5歳・男の子のママ)
「子どものしつけや行事の相談」(5歳と3歳・女の子のママ)
「あの人こういう人だよ~、そうなんだ~、みたいな情報交換ですね(笑)」(8歳・男の子のママ)
といった話をされているようです。

また、株式会社リクルートが運営するブライダル総研調べの「夫婦関係調査」では、夫婦満足度と会話内容について興味深い結果が出たようです。

夫婦関係に満足している人とそうでない人の差が特に大きく見られたのは、男女とも「国内旅行」や「海外旅行」などの将来の旅行計画についてと、老後・定年後の「生活や趣味」「生活資金」という夫婦の将来についての会話という結果になりました。
たとえ今がどのような状況でも、将来の夢や計画が二人の間で共有できていることが、夫婦関係を良くする秘訣なのかもしれません。

別に旅行や老後の話とまでいかなくても
「週末に家族で何をしようかといったことが多いです。パパは週末を楽しみに仕事時間を過ごしているので」(8歳・女の子、3歳・男の子のママ)
といった休日の計画や
「お互いの好きな俳優やアイドルの話で盛り上がる」(7歳・男の子のママ)
といった趣味の話をすることで、楽しい気分になれそうですよね!

恋人とは違うからこそ、夫婦だから気をつけたい会話マナー

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恋人気分でいられるうちはいいのですが、子どもが生まれ、子育てに夢中になっていると、旦那さんとの関係性に気を使う余裕がなくなってくるものです。第1章でご紹介した山口教授の研究でも「第一子の出産」や「結婚年数の増加」により、妻の夫婦満足度が低下することがわかっています。
でも夫婦仲がいいほうが、子どもにとっても、自分にとってもいいですよね。そこで第3章では、夫婦円満の秘訣である会話を増やす努力だけでなく、気をつけたい会話マナーについてご紹介します。

そこで、世の中のママたちに「ママがパパに対して努力していることがあるか(ママ⇒パパ)」「パパがママに対して努力していることがあるか(パパ⇒ママ)」を尋ねてみました。すると会話マナーに関する4つのポイントが見えてきました。

口うるさく言い過ぎない

ママ⇒パパ
「あんまり文句言わない」(5歳・女の子、2歳・男の子のママ)
「細かくいわない」(1歳・男の子のママ)
パパ⇒ママ
「何々しなさいなど 命令など絶対言わない」(13歳と12歳・女の子、8歳・男の子のママ)
「できないことを責めない、できたことに目を向けてくれること」(7歳と1歳・女の子、3歳・男の子のママ)

感謝を伝える

ママ⇒パパ
「ありがとうの気持ちを伝えることと、仕事で頑張っているねぎらいの言葉をかけること」(7歳と1歳・女の子、3歳・男の子のママ)
「とにかく褒めちぎる」(8歳と5歳・男の子のママ)
パパ⇒ママ
「育児の大変さをよく理解しているよ、と言葉で感謝を伝えてくれるようになった」(11歳と1歳・女の子のママ)

愚痴や相談を聞く

ママ⇒パパ
「会社の愚痴などは嫌でも黙って聞く。その変わり外では言わせない」(10歳と8歳と1歳・男の子のママ)
パパ⇒ママ
「私の子育てのグチを聞いてくれます」(10歳・男の子のママ)
「家事を楽していいと、手抜きの方法を提案してくれる」(お子さんの年齢不明)

相手のことを気にかける

ママ⇒パパ
「尊敬して、尊重すること。その姿勢を子どもたちに見せること」(8歳・男の子、4歳と2歳・女の子のママ)
「イライラしないようにする。常に思いやりを持つように努力」(4歳・男の子、4歳・女の子のママ)
パパ⇒ママ
「言ってくれればやるからねと常に言ってくれる」(4歳と2歳・女の子のママ)
「家事、育児はもちろん、仕事から帰ってくると「今日はどうだった?」と必ず聞いてくれます」(7歳・女の子、5歳・男の子のママ)

ほかには「相手の興味がない話題を長引かせない」「話を聞く姿勢を強要しない」といった気使いも必要かもしれません。誰だって興味がない話を真剣に聞くのは、しんどいことですからね。もし旦那さんが話を聞いていないように感じたら、聞く体勢になっていないか、興味がない話題なのかもしれません。そういうときは「この話、興味ない?」と確認してみるのもアリかも!?

それにしても人生を共有できる相方がいるのって素敵なことです。ときにはケンカしたり、ムカついたりすることもあるかと思いますが、何十億人分の1で結ばれた旦那さんとの関係を、これからも大切にしていきたいですね!

●参考URL
経済産業研究所「夫婦関係満足度とワーク・ライフ・バランス:少子化対策の欠かせない視点」
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/06j054.pdf

明治安田生命『「いい夫婦の日」に関するアンケート調査2015』
http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2015/pdf/20151118_01.pdf

朝日新聞「夫婦の会話、1日何分増えたら月収10万円分の満足?」
http://www.asahi.com/articles/ASH9B6VPLH9BUEHF01B.html

株式会社リクルート、ブライダル総研調べ「夫婦関係調査2012」
http://bridal-souken.net/data/mc/BS_MC2012_release.pdf

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