夫婦二人の時間はこうやって作る。子どもができても大切にしよう
子どもがいると、どうしても夫婦二人きりの時間は減りがち。二人の時間ができたとしても、お互い別々のことをしていたりして…。「なんだか最近、夫婦関係がイマイチ!」なんて思うこともありますよね。
目次
出産後も夫婦二人の時間は重要
ゲンナイ製薬株式会社の「夫婦デートに関する調査」(※調査対象:配偶者がいる20歳以上の男女、調査期間:2016年1月7日~1月14日、有効回答者数:1,000名)によると、夫婦デートをすることで、夫婦仲が良くなることがわかったそうです。
最近1年以内に夫婦デートをしたことがある674名に、デート後の効果を聞いたところ下記のような結果が出たといいます。
夫婦二人きりのデートをしてみて、良かったと思うことは何か(複数回答)
1位 | 「夫婦仲が良くなる(夫婦円満が続く)」 | 60.5% |
2位 | 「夫婦間で話題が増える」 | 42.1% |
3位 | 「家事や仕事の活力になる」 | 27.7% |
4位 | 「普段行けないお店に行ける」 | 27.6% |
5位 | 「パートナーからの愛情を実感できる」 | 24.9% |
デートの頻度別でみると、週に1回以上夫婦デートをしているカップルのほうが「夫婦仲が良くなる(夫婦円満が続く)71.8%」「夫婦間で話題が増える48.0%」「パートナーへの恋心が強くなる(惚れ直す)24.8%」といった項目において、頻度が低いカップルよりも割合が高くなったそうです。
また、子どもがいても夫婦デートをしたいと思っている人は80.6%に上り、特に乳幼児・園児のいる家庭で84.6%と最も高くなりました。多くの夫婦がふたりきりの時間を作りたいと思っているんですね!
ちなみに、子どものいる夫婦がふたりだけでデートをする回数は月に平均1回。子どもがいない夫婦の月4.1回に比べると、少ないことがわかります。さらに乳幼児や園児のいる家庭では月0.7回、小学校1~3年生のいる家庭では月0.6回と、お子さんが小さいほどふたりきりのデートが難しいものであることもわかりました。
子どもがいても夫婦ふたりの時間を上手に作る方法
たとえデートは難しくても、せめてふたりきりの時間をもっと増やしたいものですよね。では、どうしたら夫婦ふたりの時間を作り出せるのでしょうか?
まずはひとりの時間を作る
育児をしているママには、自分のためのひとり時間なんてほとんどありません。夫婦の時間を作る前に、まずは自分の時間が欲しいですよね。そんなときは、子どもを旦那さんに預けて、ひとり時間を作ることから始めてみましょう。
「旦那に子どもを預けて少し離れた街まで美容院に行ったことがあって。3、4時間でもひとりの時間が作れただけリラックスできたよ。自分の心に余裕ができると、旦那に優しくしてみようかなとか、旦那との時間作ってみようかなって思える」(3歳・女の子、0歳・男の子のママ)というように、ひとり時間を満喫することで、ふたり時間を作る意欲が沸いてくるようです。
また「育児や家事だけの世界って、やっぱり狭い。それがひとりでお出かけすることによって新しい発見もあって!それだけで世界が広がるよね。発見したことを旦那にも話したいなって思う」(3歳・女の子、1歳・男の子のママ)というように、普段目の届かない部分にも目を向ける余裕が生まれ、夫婦の話題も広がるようです。
まずはお互いにひとり時間を充実させることが、ふたり時間も充実させる秘訣かもしれませんね。
やっぱり夜が大人のゴールデンタイム
ふたりの時間をいちばん作りやすいのは、やはり子どもが寝静まったあとです。でも、子どもを寝かしつけたまま、いっしょに寝てしまうというママも多いと思います。そんなときは、起きるのが楽しみになるような工夫をしてみてはいかがでしょうか?
たとえば見たい番組を録画しておくとか、おいしいデザートを用意しておくとか。でも「せっかくふたりきりになれても、旦那はテレビを見ていて、私はスマホをしていたときがあって…。別々のことをしているくらいなら寝たいって思っちゃった」(3歳・男の子、1歳・女の子のママ)という場合もあります。そうならないためにも、用意しておく楽しみはふたりで楽しめるものにするのがポイントです。
平日に有給を取る
平日に有給を取ることができたら、子どもが学校や園に通っている間に、夫婦ふたりの時間を作ることができます。
「旦那が休日出勤の代休を取ったときに、子どもを幼稚園に預けて美味しいものを食べに連れていってくれたことがあって♪下の子はいたけどベビーカーで寝てくれたから、ゆっくりできたよ」(3歳・男の子、1歳・女の子のママ)という声もありました。
このときは下の子もいっしょだったようですが、自己主張をする上の子さえ預けられれば、赤ちゃんの自己主張なんてかわいいものですよね。それに平日ならどこに行っても空いているので快適です。たまには有給を取って、夫婦だけでおでかけするのもおすすめです。
旅行をする
日常から離れて旅に出ると、いつもよりじっくりパートナーと向き合えるような気がしませんか?
心も開放的になって、普段伝えられないことも素直に伝えられるかもしれません。それに今は子連れに優しいホテルも多いですよね。子連れ仕様の部屋になっていたり、遊び場が充実していたりするのはもちろん、託児所があったり、子どもを預かってイベントに参加させてくれたりするホテルもあります。
子どもも楽しめて夫婦ふたりの時間も作れるなんて、まさに一石二鳥ですね♪
ジジババと一緒に遊園地に行く
孫と夢の国(遊園地)に行くことは、ジジババの憧れではありませんか?
「孫を見ててあげるから、久しぶりに絶叫系のアトラクションに乗ってきたら!?」なんてお言葉に甘えて、夫婦ふたりきりの時間が作れます。待ち時間の長い乗り物なら、なおさらです。
ふたりきりで順番待ちをしていると、ふと恋人同士の思い出がよみがえってくることも!? ジジババ連れは何かと気を使うことも多いですが、孫を任せられるのは大きなメリットです。孫を預けてふたりだけで出かけるよりも、気がねがないかもしれません。
考え方を変える
物理的に夫婦ふたりきりの状況だけが、夫婦ふたりの時間とは限りません。
たとえ子どもが側にいても、子どもを気にせず作業ができたり、語り合えたりする時間が持てれば、それは立派な夫婦の時間です。たとえば、おでかけする際の移動時間を思い浮かべてみてください。車の中は子どもが寝てしまうことも多く、前方席と後方席で会話が分かれやすいですよね。
そのせいか夫婦での会話がしやすい場所です。徒歩移動の場合も同じです。小さなお子さんはベビーカーに乗ることが多く、大人と子どもの空間が分断されます。それによって、歩きながらの会話が弾みます。また、遊び場などに行ったときも、ふたりで子どもの遊びを見守るようにすれば夫婦の時間が作れます。子どもは遊びに夢中になっていて、割り込む暇はないでしょうから。
このように完全にふたりきりになることは難しくても、チャンスはけっこう転がっているものです。家にいるより、おでかけしたほうが時間を作りやすいかもしれませんね!
LINEやメールなどの手段を使う
そうは言っても「平日はお互いに忙しくて、会話するどころか顔も合わせられない」という夫婦もいるかもしれません。そうなると、お互い話したいことがあってもなかなか話せず、ストレスが溜まっていく一方です。
そんなときはLINEやメールなどの手段を使うのも手です。「相手が仕事中とか関係なく、返信も期待せず、報告したいと思ったときにLINEで報告するようにしたら、それだけでだいぶストレスがなくなった!」(3歳・男の子、1歳・女の子のママ)という声もあります。LINEやメール上も、ふたりきりの空間であることに変わりはありません。文面だと伝わりづらいこともありますが、うまく活用したいものですね。
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夫婦ふたりでどうやって過ごす?
こうしてふたりきりの時間が作れたものの、夫婦で別々のことをしているようではあまり意味がありません。どうすればふたりの時間を充実させることができるのでしょうか?
シカゴ大学教授の山口一男さんの論文「夫婦関係満足度とワーク・ライフ・バランス:少子化対策の欠かせない視点」によると、夫婦関係満足度の高い夫婦は、平日でも「食事」や「くつろぎ」の時間をいっしょに過ごすことを大切にしているといいます。さらに休日にもなると、「趣味・娯楽・スポーツ」の時間も大切にしているそうです。
ちなみに、第一生命相互保険会社の「夫婦関係に関するアンケート調査」(※調査対象:国に居住する30~60代の既婚男女、調査期間:2006年1月、有効回答数:769名)によると、夫婦の共通の趣味として多いのは下記の通りでした。
夫婦共通の趣味は何か?(年代別)複数回答
30代夫婦 | ||
1位 | 「旅行」 | 57.8% |
2位 | 「映画・ビデオ鑑賞」 | 39.4% |
3位 | 「スポーツ」 | 33.9% |
4位 | 「ドライブ」 | 28.4% |
5位 | 「温泉めぐり」 | 22.9% |
40代夫婦 | ||
1位 | 「旅行」 | 58.5% |
2位 | 「グルメ(食べ歩き)」 | 42.5% |
3位 | 「映画・ビデオ鑑賞」 | 40.6% |
4位 | 「温泉めぐり」 | 34.0% |
5位 | 「ドライブ」 | 25.5% |
こうした時間をただ一緒に過ごすだけでなく、何よりも大切なのは「会話」をすることだと山口教授は言います。同論文によると「夫と大切に過ごす時間の総計」よりも「夫婦で会話をする時間が増える」ことのほうが、夫婦関係満足度を高める効果があったんだとか。つまり、いくら夫婦ふたりの時間を増やしても、会話をしなれば意味がないということです。
では、夫婦でどんなことを話せばいいのでしょうか? やはりふたりにとって一番の関心事は「子どものこと」ですよね。その他にも「仕事」「趣味」「ニュース」「周囲の人間関係」なんかも話題にしやすいかもしれません。
また、SNSで得た情報を共有し合う夫婦もいます。「今度ここ行ってみようよ!」なんて話しをするきっかけが作れるそうですよ。ちなみに、旅行計画や老後・定年後の生活といった話をする夫婦ほど、円満度が高いという調査結果もあります。将来の夢を共有できている夫婦のほうが、同じ目的に向かって協力し合えるからかもしれませんね。まずは週末の予定をふたりで話し合ってみることから始めてみては? なんだか楽しい気分になれそうです!
ぜひ子どもがいるからと諦めず、意識してふたりの時間を作り出してみてください。ふたりの毎日が、何か変わるかもしれませんよ。
参考URL
ゲンナイ製薬株式会社「夫婦デートに関する調査」
http://gennai-seiyaku.co.jp/img/media/press20160203.pdf
第一生命相互保険会社「夫婦関係に関するアンケート調査」
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/news/news0610.pdf