子供・教育・育児

子供を祖父母や親戚に預ける時の持ち物と心得

日常生活において子どもをさまざまな事情で親に預けることがある方もいるかと思います。私も下の子の検診がある時、病院に行く時などに上の子を預けたりその逆もあったり…。

パパママにとって親は身近で育児のサポートをしてくれる心強い存在だったりしますね。しかし、そんな育児経験者の祖父母も私たちを育ててくれた時代と今現在では体力的にもそして育児の仕方にもギャップがある場合もあり、戸惑いが生じる時もあるようです。

また、預かってもらう子ども自身も親から離れて過ごす時間やいつもと違う環境に不安があったりすることでしょう。そんなギャップや不安を少しでも取り除き、預ける側も預かる側も子どももみんなが快適にそして安心して預けるコツをいくつかまとめてみました。

私自身も3人の子育て真っただ中なので、私自身が親に預けた時に気をつけた事なども少し加えながらお伝えしたいと思います。

祖父母世代の頃と今の育児との違いとは?

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①体力の違い

私たちが育てられた時代と一番大きく変わるのは、やはり祖父母の年齢による体力の低下が大きいのではないでしょうか?預ける私たちも預かる祖父母も昔のように機敏に動けるつもりをしていても、実際は足がついていかない、視力の低下により目で追うことが遅れるなど現役バリバリで仕事や家事、育児していた頃とは明らかに変わってきています。

特に2歳~3歳の子どもは、足が達者になり言葉がまだはっきり伝わりにくい時期ですので外でみてもらう時は要注意です。手をつないでいても急に手を離して走り出してしまったり意思疎通ができなかったりする場合もあるので、“普段手を振り払って駆け出してしまうことがある”など事前に伝えておくと祖父母も予測して動くことができるので助かるかもしれません。

②抱かない育児から抱く育児への変化

母や祖母の時代の育児では、“泣いている子どもをたくさん抱くと抱き癖がついて良くない”といわれていたようで、いまだに母や祖母の年代の方の中にはそう思っている方も多いようです。

しかし、子どもは抱っこされることで安心感が芽生え自己肯定感を育み情緒が安定します。現代科学の研究により、子どもを抱きしめることは体の発達を促し、ストレスを減らす効果もあることがわかってきました。従来の育児法も見直しが図られるようになってきています。

③うつぶせ寝

うつぶせ寝とは、布団に顔と胸をうずめた状態で寝る姿勢ですがうつぶせ寝のほうが、頭の形がよくなることや、吐きにくいこと、深い眠りができることなどのメリットによりちょうど昭和から平成に替わる頃、うつぶせ寝が全国的に大流行しました。

しかし、それまで元気な赤ちゃんが突然亡くなる病気“乳幼児突然死症候群(SIDS)”があるとアメリカの小児科学会が発表しました。SIDSの詳しい原因はまだ解明されていない部分も多いですが、うつぶせ寝は避けること、両親の喫煙をやめること、できるだけ母乳で育てることをSIDSの発症を防ぐことを推奨しているようです。私たちが子どもの頃流行ったうつぶせ寝ですが、今はあおむけ寝が主流といわれています。

④2歳半までが勝負?! 虫歯菌

突然ですが、お子さんが“虫歯になりやすいか”“虫歯になりにくいか”が実は2歳半頃までに決まってしまうという事はご存じでしたか?一生の虫歯リスクがたった生まれて2年半までに決まってしまうという事実。恐ろしくないですか?生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。

虫歯菌が感染しやすい時期は1歳7カ月~2歳7カ月の間だといわれており虫歯菌は実は人から人への感染によりうつるといわれています。ですから“お子さんと同じ箸やスプーンなどを共有しないようにすることが大切”です。今は、市町村の定期検診に行っても親子でお子さんの為にもお箸やスプーンなどを共有しないようにしましょう。と言われます。

ですが…母や祖父母時代は、今ほどいわれていない時代でした。その為、噛み与えなどもごく自然におこなっていたようです。しかし、現在は検診でもやめましょうといわれるくらいお箸やスプーンの共有、噛み与えはタブーとされています。

実際、ママ友と集まって話をすれば、この話題についてどの家庭もお姑さん、実母に限らず一度は出てきたことがあるトラブルです。そんなトラブルを回避するためにも認識の共有ができていることが必須です。

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「子どもを預ける」にあたって気をつけるべきこと

まず、最初に子どもを預ける前と当日、そして預けた後に気をつけるべきことがあります。
それぞれを見てみましょう…。

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子どもを預ける前

  1. 日時の相談
    これは当たり前のことですが、祖父母の予定などもあるので確認は必須です。いきなり当日では祖父母も予定やつもりがあるので困ります。まず何よりも第一に確認すべきことですね。
  2. 普段からなるべくコミュニケーションをとっておく
    これは、遠方にいる場合などはなかなか難しいことでしょうが、祖父母にとっても子どもにとっても当日いきなり一緒に過ごすのは緊張もするかもしれませんし、不安もあるかもしれません。

    当日預ける場所に親と一緒に前もって行くことで子どもは“ここはきたことある場所だな”と安心感を覚えることができますし、たとえ2~3時間であっても普段の子どもの様子が分かるのでどんな感じで過ごしたらいいのかのシミュレーションがしやすいのではないかと思います。これをしておくのとしてないのでは大きく違うと思いますよ。

  3. 実家に用意して欲しい物、ある物の情報交換
    基本的にはこちらがお願いする立場なので子どもを預ける際に必要な物は持っていきますが例えば、子どもが普段観ているテレビを録画しておいて欲しいとか。子どもの月齢に応じて必要な物も当然変わってきますし、あとは預ける頻度により実家にある物も変わってくることと思います。

    預ける頻度が多い場合、食器やコップ、フォークやスプーン、お箸やイスなども揃っている場合もありますが、普段食べているフォークやスプーンがいいと子どもが言い出す場合もありますし、お箸だったらエジソン箸など小さな子どもがいない家庭には置いてないようなものもあります。事前に確認しておくことで当日焦る心配は軽減されます。

  4. 室内の安全確認
    室内の安全確認もできれば事前に行っておきたい事項となります。自宅であれば、キッチンへの侵入を防ぐ工夫であるとか、子供が触らないほうが良いものへのブロックなどは済んでいると思います。しかし、祖父母の家となるとそうはいきません。

    特に机の角やドアの隙間が原因で事故が起きる確率というのが多いのです。子供の慣れない環境ですからテンションが上がってしまい、事故を誘発しやすくなっています。危険箇所を事前に指差し確認することはもちろん大切ですし、可能でしたら、ドアへの指挟み防止器具の設置などもお願いしてみましょう。リンク先ページで紹介している「はさマンモス」などは老人の指挟み込み防止にもなるので検討してみると良いと思います。

子どもを預ける当日

  1. もう一度“今日(明日)預けても大丈夫ですか”の確認をすること
    これは当日、もしくは前日に祖父母に今日(明日)はお願いしますも兼ねて連絡をいれます。預かってくれると決まった以上よっぽど大丈夫だとは思いますが、日にちを勘違いしていた、体調を崩していて預かるのは難しい、急用ができてしまった、などさまざまな理由が考えられます。いきなり当日子どもを祖父母のところへ連れていく前に電話などで確認の連絡をいれるとお互い安心です。
  2. 赤ちゃんに泣かれる覚悟の共有
    普段、離れて生活している祖父母は赤ちゃんが泣いている姿に慣れていません。ましてや赤ちゃんの生活サイクルは分からないと思うので、例えばママの姿が見られなくなったらしばらく泣きます、とか○○時くらいになるとお腹が空く頃なので泣くかもしれません。など事前に情報を共有しておくと祖父母も対応しやすいのではと思います。
  3. 「絶対にやって欲しくないこと」だけを特に伝える
    どれくらいの頻度で子どもを預かっているかによって祖父母の対応に差があるでしょうが、預かる側の祖父母は可愛い反面、何かあってはいけないと神経をつかっていることでしょう。

    先ほど、祖父母の時代と現在の育児のギャップについてお話したように昔は当たり前だったこと、常識だったことが今はタブーだといわれて、常識ではなくなっている現状があります。特に最初の子の時はパパ、ママも慎重です。私自身も今思えば神経質なくらいあれこれ考えていました。

    もし、祖父母に預ける場合、普段自分がやっている事を同じようにやってもらうのが当たり前のスタンスではいけません。ある意味預かってもらっている立場なのであれはやめて!これもやめて!ではなくどこかで妥協することも円滑に預けるコツだと思います。ただ、“どうしてもやって欲しくないこと”はきちんと伝えるべきです。

    例えばいくつかをあげてみました。

    • 食べ物のこと。
      祖父母はどうしても可愛い孫に甘かったりします。お菓子も欲しがるとついつい与えがちになる場合もあるので食べる量のこと、そしてチョコレートや飴はまだ食べさせてないのでやめて欲しい。など…。
    • アレルギーのこと。
      祖父母の中には未だにアレルギーだと伝えても、“子どもの好き嫌いによるわがまま”だと思っている方もいるようです。食べ物のアレルギーや動物アレルギーなどは子どもの命に関わってくる場合もあるので大変危険です。
    • チャイルドシートの利用のこと。
      祖父母の子育て時代は、チャイルドシートはないのが当たり前でした。ですが今は必須ですよね。もしも車移動が必要な場合は必ずチャイルドシートを利用してもらうように伝えましょう。事前にきちんと話をしておくことが大切ですね。
    • うつぶせ寝と喫煙の関係性のこと。
      うつぶせ寝の危険と喫煙の関係性については先ほどお伝えした通りですが、うつぶせ寝を信じている祖父母や喫煙習慣がある祖父母の場合、うつぶせ寝と喫煙により、突然死につながる恐れがあることをわかってもらえるよう丁寧に説明できるといいと思います。
  4. 持ち物の確認、メモ書きの説明
    子どもの月齢によっても持ち物は変わってきますが私が子どもを預かってもらう時に持参していた物をピックアップしてみました。
    少しでも参考になれば…ポイントは“なるべく子どもが自宅で過ごす環境により近いように”心がけています。そうすることで、子どもは安心して過ごすことができ結果的に預かってもらう祖父母の負担が少しでも和らぐと思いますよ。

    【 持 ち 物 】

    • ミルク(預かってもらう時間に応じて+少し多めに)
    • 哺乳瓶(予備に何本か)
    • 魔法瓶の水筒(保温ポットが無い場合は必須アイテム。泣きだしてからお湯を作るのは大変!!慌ててしまうのを防ぐため。すぐに調乳できるので便利です)・マグ(湯冷ましやお茶など)
    • 離乳食  
    • ご飯(場合により相談) 
    • おやつ
    • エプロン
    • 手口ふき
    • お箸、スプーン、フォーク
    • バンボ(離乳食を食べる場合あると便利)
    • オムツ(多いかなぐらいでちょうど良い)
    • おしりふき
    • オムツを捨てるビニール袋
    • お着替え(多いぐらいでちょうど良い) 
    • タオル
    • DVD
    • おもちゃ(お気に入りのもの)
    • 子どもメモ 

    預ける場所や預ける子どもの月齢に応じて変化していく持ち物ですが、預ける際には“ここにはこれとこれが入っています”と持参した物を祖父母と確認しておくとお互いが安心です。

    ☆ポイント1
    また、衣服などは1セットずつジップロックや袋などにセットしておくと分かりやすく祖父母も慌てなくてすみます。
    また、子どもを複数人預ける場合も親は服のサイズをみればどの子の服かが分かりますが、普段身近で生活していない孫などの服のサイズまでは分かりにくい場合もあるので、その場合も1セットずつ小分けにし、子どもの名前を記載しておくと分かりやすいですよ。私は、お菓子などもこれは○○の分、こっちは●●の分、といったように祖父母も子どもたちも分かりやすいようにしています。

    ☆ポイント2
    また、離乳食、ミルクなどは朝何時頃に済ませ、次の時間は○○時になりそう、いつもはだいたい○○時にお昼寝をします。などの大まかな1日の流れや様子、ミルクの分量は■■です。などを書いたメモ書きを一緒に持参すると祖父母は子どもが泣いていても、そろそろお腹が空く頃かな…や、そろそろ眠くなる頃かしら。と予測がつきやすくスケジュールを立てやすいと思います。
    また、ミルクの分量も口頭で話を聞いていてもいざ作る時に確認できたほうが安心なのでメモ書きを預けることをオススメします。

    ☆ポイント3
    また、普通にご飯が食べられる月齢の子どもを預ける場合も事前に祖父母とご飯はどうしたら良いかを相談しておく必要があります。それに応じてこちらで持っていく物と用意してもらう物が確認できます。祖父母の負担や、普段食べ物にこだわりがある場合など不安に感じる時はトラブル防止の為に先手を打ってこれを食べさせて欲しいです。と持参する、または事前に連絡しておくと祖父母も何を食べさせようか…で頭を悩ませなくて済みますし、預ける側も安心ではないでしょうか。
    ただ、預ける側はお願いして預かってもらう以上、手慣れている祖父母ばかりではないのできっちり普段のスケジュール通りにはいかないと思っていたほうがいいですね。

    ☆ポイント4
    おもちゃやDVDなど普段家でお気に入りとして遊んでいる、観たりしているものを用意するといいですね。また、子どもの中には、例えばこのタオルケットじゃないと眠れない、このタオルがいい、あのぬいぐるみがないと不安など、子どもによって大事なものがあります。持っていける物はなるべく一緒に持参することで安心して過ごせる工夫になるので忘れないように気をつけましょう。

子どもを預けた後

預かってもらった後の一番大切なことは、孫だから預かってもらって当たり前ではなく、“ありがとう”のお礼は必ず伝えましょう。祖父母は預かっている間、どのように過ごそうかあれこれ考えてくれたはずです。感謝の気持ちが大切です。

言葉が何よりですが、手土産を持っていくことや普段そのようなことを断るような祖父母でしたら例えば母の日、敬老の日、誕生日など特別な日にいつもありがとうの言葉を添えてちょっとした贈り物でも形にすると気持ちが伝わりやすいと思います。

子どもが字や絵を描くことが出来る月齢でしたら子どもからの絵や手紙をプレゼントするのも喜ばれるものの1つだと思いますよ。

預ける側も預かる側も子どももみんなが快適にそして安心して預けるコツ

今回は、“子どもを祖父母に預ける時の持ち物と心得”についてお伝えしてきましたがいかがでしたか??何よりまず大切だと思うのは、預ける側の“感謝のキモチを忘れないこと”です。やって当たり前のスタンスでは預かる側もいくら可愛い孫でも気持ちがよくありません。

その為には預ける側は十分に持ち物の確認と配慮が必須です。預かる側の祖父母が少しでも分かりやすい状態にしておくことや、メモ書きなどのちょっとした気遣いをすることで結果的に子どもが快適に安心して過ごせるコツですし、子どもが落ち着いて過ごすことが出来れば預かる祖父母の負担も減らすことができることでしょう。そうすると、預ける側も安心して子どもをお願いできて助かります。いい環の循環ができますね。

自分たちの子育てスタイルを押しつけるのではなく、時には祖父母のお知恵を拝借して子どものみんなが快適に気持ちよく過ごすことができれば何よりHAPPYですよね。うまくいきますように…。

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