パートナー・夫婦の変化

家庭崩壊の危機。ミドルエイジクライシスの原因と対策

2018/09/22

仕事や家庭でいろいろな責任がふりかかる40代。

人生の折り返し地点であるこの年代の男性がうつ病や不安症などを発症する現象を「ミドルエイジクライシス(中年の危機)」と呼んでいます。

「うちの夫には関係ないわ」なんてとんでもない! 中高年男性には誰でも起こる可能性があるのです。近年では女性の「ミドルエイジクライシス」も注目されています。

夫婦でこの危機を乗り越えるために、「ミドルエイジクライシス」の気になる特徴や対処法などを学んでいきましょう。

ミドルエイジクライシスとは

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人生80年とすると、40代はまさに人生後半戦の入り口。ミドルエイジクライシスはこの折り返し地点の時期に起こる中高年特有のうつ病や不安障害のことを言います。心に不安を抱えた特別な人に起きるものではなく、この年代の誰にでも起こりうる症状と言われています。最近では若年化が進み、30代でミドルエイジクライシスに陥る人も多いとか。

また、欧米では「ミッドライフ クライシス(Midlife Crisis)」という言葉が一般的で、社会問題として広く認識されています。

あのキアヌ・リーブスもミドルエイジクライシスに苦しんだことがあるらしいのです!

日々のストレスや将来の不安から「人生このままでいいのだろうか」「俺の人生は間違っていなかっただろうか」と、迷ったり、立ち止まったりして精神的に追い込まれていきます。

子どもから大人になる多感な10代を「思春期」と呼びますが、ミドルエイジクライシスが起こるこの時期は「思秋期」とも呼ばれ、思春期同様、精神的に不安定な時期と言われています。

ミドルエイジクライシスが深刻化すると、出社拒否や帰宅拒否、うつ病に加え、さらに浮気や不倫などに走るなど家庭が崩壊する行動を起こす危険もあるのです。なんだかちょっと怖くなってきますよね…。

ミドルエイジクライシスに陥る原因やどういう人が発症しやすいのか、これから具体的にみていきます。

ミドルエイジクライシスの原因や発症の傾向

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ミドルエイジクライシスに陥る40代前後は、仕事や家庭でさまざまな重圧がのしかかります。仕事では責任の重いポジションに就く人が多く、中間管理職として上司と部下の板挟みになって気を遣う場面が増えていきます。

「一生懸命仕事をしてきたが、この年になると会社での将来が見えてきて、なんだかむなしい」「このまま定年までこの仕事を続けるのかと思うと気が滅入る。今が人生を変えるチャンスではないか?」と今までの仕事へのスタンスに疑問を持ち始めます

一方、家庭ではマイホーム購入などの資金計画や、思春期にさしかかる子どもとの向きあい方、子どもの将来、親の介護や死別、さらに自分の老後の人生設計など、抱える問題がたくさん出てきます

「妻とは会話がかみ合わず、子どもにも邪険にされる。家に居場所がなくて寂しい。このままの生活を続けていいのだろうか」「子どもの教育資金やローン、自分の老後などのお金の悩みがつきない」など、仕事でも家庭でもプレッシャーがかかり、ストレスが溜まっていきます。

男性は女性に比べて、自分の境遇や愚痴を吐き出すことが少ないので、自分の中だけに抱えがちになります。そのため悩みや不安が限界に達すると、急に突飛な行動に出たり、うつ病になったりする人が多いのです。

ミドルエイジクライシスの特徴

また、自分の感覚と実年齢とのギャップに悩むのもミドルエイジクライシスの特徴です。

自分はまだまだ若いと思っていても、若い頃に比べると体力も気力も落ちているのを実感します。体型や頭髪の変化など、外見の老化も確実に進んでいます。それを感じながらも認めたくない気持ちから、余計に若さに執着するように…。自分の若さを取り戻したいとあがき、いろいろな行動を起こします。

具体的な例をあげると、いきなりジム通いを始める、シミ取りや整形手術に興味を持つ、転職や起業を考え始める、さらにはアルコール依存や若い女性との不倫や遊びに走ってしまう…など、やがては家庭崩壊につながるケースが少なくないようです。
 
ミドルエイジクライシスは中高年の男性にだけでなく、女性にももちろん起こります。女性は仕事、結婚、出産などさまざまな人生の選択肢があり、この時期はこれまでの自分の選択についてあれこれ振り返る時期でもあります。

「仕事人としての私」「妻としての私」「母としての私」について、このままでいいのだろうか?もっと違う生き方があったのではないだろうか?と悩んだり後悔したり…。

子育てを中心に生活してきた女性なら「専業主婦として生きてきて自分のキャリアといえるものがない」と悩み、子どもを持たない選択をしてきた女性なら「女性として生まれたのに仕事だけの人生でよかったのだろうか」と後悔します。

仕事と家庭の両方を手に入れた女性はミドルエイジクライシスにならないのかと言えばそうではありません。子どもとの時間が少ないことへの罪悪感や仕事も子育ても中途半端といった反省など、どの立場でも悩みはつきないようです。

また、体力や容姿の衰えも男性以上に敏感に感じるのもこの年代です。更年期も近づき、「女性としてもう終わり」といった焦りを感じたり、病気や老いへの心配など将来への不安も増えてきます。

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ミドルエイジクライシスの対策・予防方法

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心理学者のユングは40代を「人生の正午」と定義しています。日が上昇していく午前中(子ども~青年期)が終わり、日が徐々に落ちて暮れていく時期(中年期)を、「転換期」そして「危機の時期」でもあるとも述べています。

ユングもミドルエイジクライシスを指摘していたのです! この時期に不安を抱えたり、悩んだりするのは誰でも経験することであり、むしろ正常な心の動きなのではないでしょうか。

この大切な転換期を乗り越えることで、人生後半の新しいステージが切り開かれていくのかもしれません。

まずは、今の自分の状態を見つめ直そう

ミドルエイジクライシスに陥った時に大切なのは、仕事や家庭などの環境を無理に変えようとすることではなく、今の自分の状態を見つめ直すことです。いくつか例をあげてみましょう。

  1. 健康
    検診などを受けて自分の健康状態を知る。睡眠、飲酒、喫煙など、健康管理ができているかどうかの確認をする。自分だけでなく、家族の健康状態も把握する。
  2. 仕事
    今の仕事の状況や人間関係、何がストレスなのかを把握する。スキルアップの計画や定年までのビジョンを考える
  3. 家庭
    夫婦間の問題を把握する、子どもの教育や将来について考える、ローンなど家計の見直し、老後の資金計画など。
  4. 介護
    両親の介護や、両親が亡くなったあとの問題などを把握する。

今までの自分の人生を棚卸し、これから10年、20年先をどうやって生きていくかを具体的にイメージしてみましょう。失うものばかりにしがみつかず、いろいろな考えをとりいれて柔軟な発想を持ちたいですね。

セロトニン(ハッピーホルモン)の動きが鈍くなっているかも

また、ミドルエイジクライシスからうつのような状態に陥ってしまった場合は、ホルモンが影響している場合も。

うつの人の脳は神経の伝達物質であるセロトニンの動きが鈍くなっていると言われています。セロトニンは別名「ハッピーホルモン」と呼ばれ、分泌量が増えると感情が安定し、頭がいたい、体がだるいといった「なんとなく体調が悪い」という悩みを改善する効果があります。

このセロトニンは90%以上が腸の中に存在します。セロトニンの分泌を増やすには「腸内環境」を良くすることが必要なのだとか。最近は「腸活」「腸内フローラ」など、腸に関する話題を耳にすることが多いですが、ミドルエイジクライシスの予防にも腸が深く関係しているということなのですね!

最近では、セロトニンサプリも発売されています。基本は食事から摂取するものですが、食事のコントロールが難しい場合は、チェックしておいても良いでしょう。

女性の場合は違う原因も考えられる

また、女性は男性以上にホルモンに影響を受けやすく、40代半ばには卵巣の動きが衰え、エストロゲンという女性ホルモンが減少していきます。

ホルモンバランスが崩れると、一般的に「更年期障害」といわれるほてりや発汗、肩こり、気分の変調や落ち込みといった症状が表れます。ホルモン補充療法など、医療機関にアプローチすることで、ミドルエイジクライシスを乗り切ることができるかもしれません。

今までの人生でどんな道を選んだとしてもミドルエイジクライシスはやってくるのではないでしょうか。今の自分の状態を見つめ直し、これから自分にとって何が必要で何が必要でないのかをじっくり考える良いチャンスともいえます。

これからは人生の夕暮れ時…と考えるとどうしてもネガティブなイメージとしてとらえてしまうかもしれませんが、人生の後半をさらに充実したものにするために、ミドルエイジクライシスをポジティブにとらえていきたいですね!

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