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傾聴のテクニックで親子・夫婦関係が改善する?傾聴力の付け方や活用法について

最近親子関係が上手くいっていない・口ゲンカが多くてウンザリしてしまう…こんな人間関係のジレンマに陥っていませんか?もしあなたが「周囲とかみ合わない」切なさを感じているのであれば、いま話題の「傾聴力」を学習してみることがおすすめです。

傾聴のチカラが付いてくると、おのずと相手とのコミュニケーションが上手く取れ自分のこと・相手のことをもっと理解できるようになりますよ。傾聴とはどのようなスキルなのか、具体的にどう利用していくのかについてチェックしていきましょう。傾聴を意識するだけで、今あなたが悩んでいる夫婦・恋人・親子・ママ友関係がグンと良くなります。


いまウワサの「傾聴」って何?

傾聴のテクニックで親子・夫婦関係が改善する?

アメリカのカリスマ心理学者が開発したのが、傾聴と呼ばれる心理学療法です。傾聴と書くとすこぶる難しい表現に思えてしまうのですが、傾聴はとっても簡単な言葉。コミュニケーションをアップさせるための、魔法のようなテクニックです。

傾聴とは肯定しながら話を聞くこと

傾聴とは、相手を否定せずに肯定する会話方法です。
相手の話をよく聞いて理解し、相槌をうって時にはオウム返しをしながら返答していきます。
ただ黙って話を聞くのではなく、よく聞いて相手に喋ってもらうのです。

周りの人を思い浮かべると分かりやすいですが、中には会話中にさりげなく自分の話にもっていく人っていませんか?
聞いてもいないのに自分の体験談を話したり、なにかしらアドバイスをしてきたりと、そういった聞き方は傾聴とは真反対といってもいいです。

傾聴は自分のことは話さず、ただ相手の話に耳を傾けることです。

目的は対話することではなく、相手が喋ることでストレスを発散することなので、相手に同調しながら会話をしていきます。

相手の喋ることをそのまま受け入れ、うなずく、相槌を入れながら共感してあげるのが傾聴なのです。

キーワードは、相手の話に耳を傾けること

国語辞典をひくと傾聴には、耳を傾ける・話を聞くという意味が込められています。つまり自分ばかり発言するのではなく、ときには相手のトークに耳を傾け「相手が何を思っているのか・どう感じているのか」相手の気持ちに寄り添ってあげることが大切…ということです。

最近ではインターネットや過激なテレビ番組の演出が増えて、いわゆる毒舌と呼ばれる部類の芸能人やタレントさんも増えてきています。この人たちがある意味世間に受けているのは、見ていてスカっとストレスが発散する想いがするから。奥歯にモノが詰まった言い方をするグレーなコメントを述べる人よりも、テキパキとモノを話す言い方をする人の方が見ていて清々しいからです。ときには攻撃的に自分の意見を話すタレントさんを見て「自分の代わりに、よくぞ言ってくれた」と拍手さえしたいときもあります。

またインターネットのニュース投稿を見ていても、そこに投稿するコメントや意見の大多数は当事者に対して否定的であったり、過激な意見を発する人の方が多くなっています。コレはインターネットという仮面社会においては、相手の気持ちに寄り添う・思いやりの気持ちをもつという行動よりも、相手を否定するコメントを出す方が世間の協賛を得やすいからです。

テレビやインターネットの世界と毎日接していると、傾聴という言葉からかけ離れた行動や言動を取ってしまうことがあります。現実社会はもちろん、テレビのバラエティ番組やネットのニュース速報以上に色々なことが起こります。ときには「相手が自分のコトを理解してくれない」と感じたり「会話がまったく成立しない」イライラを抱えてしまうことがあります。もしあなたが周囲の人と仲良くやっていきたい、できれば人間関係で揉めることが無いようにしたい…と願っているのであれば、コミュニケーションの基礎力でもある傾聴力を身に着けることが重要です。

傾聴力があると、人生がかわる

「態度を変えるだけで、ホントに人生が変わるの?」疑り深いあなたはそんな疑問を抱いてしまうかもしれません。けれども夫婦や恋人・親子や友情・ママ友関係・オフィスの上下関係どれを取ってみても、人間関係はどれも映し鏡。映し鏡とはあなたがイイ行動をおこなえば、結果的に良い行動が相手に波状して、良い効果が相手からも与えられます。反対にあなたが悪い選択肢を取れば、悪い効果が相手にも伝わりケンカや口論の絶えない嫌な関係になってしまうということです。

傾聴には「相手の立場を想像して、気持ちに寄り添ってあげる」重要な意味合いもあります。ただ単に話を聞くのではなく、自分だったらこんな気持ちになるだろう・私だったらこんな行動を取ってしまうだろう…と相手の立場に自分を置き換えて考えてみることができるようになると、今まで以上に相手に対する理解も深まっていきます。相手のことがもっと好きになるため、相手に対して思いやりの気持ち・労いの気持ちがこれまで以上に持てるようになります。

インターネットの世界ではSNSが普及し、自分とまったく繋がりのない有名人やタレントさんをワンクリックだけで誹謗中傷できてしまう恐ろしい時代がはじまっています。非現実の社会では誰かを否定することは許されても、夫婦や恋人・友だちやママ友関係において「相手を全否定する行為」は決してトクにはならないものです。

人間関係をうまく進める力がつくようになると、不思議と私生活も潤ってきます。親子関係でつまずかなくなり、夫婦関係で揉めなくなり、友情関係の小さなコトで悩まなくなります。傾聴のスキルを付けるのは、嬉しいことに全てタダ。「今日から変わろう」と思えば、スグにでも実践できる嬉しさもあります。一緒に傾聴力を身につけて、ハッピーな人生の扉を開けていきましょう。

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親子・夫婦関係が良くなる、傾聴力の付け方

親子・夫婦関係が良くなる、傾聴力の付け方

コミュニケーションの潤滑油となってくれるのが、ウワサの傾聴力です。もともとは心理療法のひとつとして生まれた傾聴力ですが、普段の私生活に応用することも十分可能です。「傾聴って何だか難しそうだけれども、自分にもできるのかな?」と尻込みしなくても大丈夫。何歳になってもどんな仕事をしていても、スグに身に付けることができるのが、シンプル楽しい傾聴力なのです。

まずは相手の話を黙って聞こう

人間関係にもつれが生まれたとき、どうしてこんなに相手は分かってくれないのか…ストレスの塊を抱いているような不安定な気持ちになります。相手との関係が上手くいかないと思ったら、まずはココロの矢印を自分から「相手へ」シフトチェンジしていきましょう。なぜなら「周りは誰も私のことを理解してくれない」と感じているのは、相手も同じように思っている負の感情かもしれないからです。

イライラする・話がかみ合わないと思ったら、まずは気持ちをクールダウンさせて「相手の話を黙って聞くこと」に神経を集中させてみましょう。相手の話を黙って聞く…というのは小学校中学校のときに学校の先生が教えてくれた基本的なスキルなのですが、困ったことに大きくなってしまうと、この概念がスッポリ抜けてしまう事があります。

相手の話を聞くときのコツは、相手の目をしっかり見てあげること。目を見るのが気恥ずかしい場合は相手の鼻筋や口元あたりに視線を落としてあげると、長時間のトークでも手持ち無沙汰にならずにすみます。聞くことに慣れてきたら相槌を打ったり、ウンウンと首を縦に振ってあげるのも効果的。「あなたの話をしっかり受け止めているよ」という無言のアピールをおこなうことが重要になります。このような聞く時間を持ってあげると、さっきまでの険悪なムードが一転、それぞれの距離が近くなりまるで仲直りをしたような明るい時間が取り戻せることがあります。

このような明るいムードになれるのには、聞く力という魔法のテクニックに隠された秘密があるからです。人は誰でも自分に否定的な意見を発する人は本能的に「敵」だと思ってしまうきらいがありますが、逆に自分のトークに耳を傾けてくれる人・話を素直に受け止めてくれる人は「味方」だと思うフシがあります。ただ黙って話を聞いてあげる時間を積極的に挟むだけで、敵が味方になるのならこんなにラクな話はありません。

最初は「相手の話を聞くなんて、嫌だな…」と思うかもしれません。けれども「ただ黙って話を聞くこと」はコミュニケーションスキルの問題。経験を積んでいくうちに、誰でも傾聴することが苦ではなくなってきます。

話を聞くときのポイントは「相手を責めないこと」

また傾聴に慣れてきたら、相手の立場に自分を置き換えてみることを率先しておこなってみましょう。このときキーワードは、相手を罵ったり相手の欠点をつく攻撃的なモーションに出ないこと。あくまで「私はあなたの味方ですよ」というスタンスを崩さないことが大切です。「私はあなたの味方です」という魔法をココロにおいて相手と向き合ってみると自然に表情が和らぎ、口元に笑みがあらわれてきます。こうした表情が作れるようになると場のムードが優しくなり、相手との良い距離関係が生まれてきます。

すると相手にも自己肯定感が生まれ居心地の良い相手と認識されていくことになります。

慣れてきたら「質問」も入れてみる

慣れてきたら「質問」も入れてみる

傾聴のステップに慣れてきたら、相手のトークに「質問すること」も織り交ぜてみましょう。このときキツイ言葉を使うと悲しいケンカの原因になってしまうので、意図的に相手を肯定する優しい表現や口調に変えること。適切に質問していくことで「この人は私のことを理解しようとしてくれている」と相手は好意的に受け止めてくれるようになります。

傾聴とは相手を受け入れてあげること、黙って話を聞くこと・相手の立場に自分を置き換えてあげること・相手のトークに質問することの3ポイントが重要になってくるのです。

傾聴の具体例

例えば旦那さんが仕から帰ってきたとき、仕事のグチを言いだしたとします。
そんなときは「それは酷いね」「うんうん、分かるよ」など言いながら聞きます。
「今日は部長に〇〇だって言われたよ」と言われれば「え、部長に〇〇って言われたの?」と、時にはオウム返しします。

また、例えば奥さんが「今日は化粧もせずにスーパーで〇〇さんに会って恥ずかしかった」という話をしたときは「会っちゃったんだね」などと返します。
女性は話好きなのでこの後に会話が続くことが多いですから、そのまま相手の同調しながら傾聴していきましょう。

どちらの例も夫婦間でよくある会話ですが、相手は「喋りたい」と思っているので、しっかり聞きながら意見やアドバイスをしていくようにするといいですよ。

決して「じゃあ〇〇してみたら?」といったアドバイス口調にならないようにして下さい。
アドバイスを求めているのではなく、話を聞いてほしいときもあるのです。

特に女性は話をしているとき、単に話を聞いてほしいだけというケースが多いです。
アドバイスを求めているわけではなく、単に聞いて同調してほしいだけなのですね。

一方男性はそれに気づかず、「アドバイスを求められている」と勘違いすることも多いですから、気をつけましょう。

傾聴ができると、夫婦関係も親子関係もウマくいく!

傾聴ができると、夫婦関係も親子関係もウマくいく!

傾聴とはどんなコミュニケーションスキルなのか、具体的にどのようなステップを踏めば「傾聴力」を身に付けることができるのかチェックしてきました。ここまで読んでみても「聞く力ひとつでホントに人間関係がラクになるの?」と疑問をもつ方もいるかもしれません。

夫婦関係や親子関係がうまくいかないと思ったとき、会話のテクニックを磨くことが大切です。なぜならお互いを理解しあうには「話し合うこと」しか方法がないからです。このとき相手ともっと仲良くやりたいと思ったら、たとえ身内といえども会話の質を高めてあげる工夫が大切になります。一方的に自分の意見しか言わない関係が続いていると、親子関係も夫婦関係もウマくいかなくなります。「話しても無駄だ」と諦めのムードがただよい、家庭の中は荒れてしまうことがあります。

傾聴には相手の高ぶる気持ちを和らげて、不快な関係をいったんリセットする魔法のようなパワーがあります。自分のことを周囲はまったく理解してくれないと感じたら、まずはココロの矢印を自分中心ではなく相手中心にシフトしてあげること。

夫や妻・子ども立場に立って物事を考えるスキルを身に付けていくと、おのずと良い人間関係が生まれるようになります。傾聴力は思い立った今スグにでも実践できる、無料のツールです。タダであれば使わない方が損ですよね。家庭での人間関係が上手くこなせるようになると、飛躍的にビジネスや一般社会との人たちとも上手にお付き合いできるようになります。ハッピーライフの参考にしてみてください。

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傾聴をするとどんな風に夫婦の関係が変わるのか?

傾聴をするとどんな風に夫婦の関係が変わるのか?

傾聴がうまくできるようになると、夫婦の関係が劇的によくなることがあります。
誰でも話を聞いてもらえると嬉しい気持ちになるので、夫婦関係のためにも積極的に取り入れていきましょう。
では具体的にどのように夫婦関係が良くなるのか説明していきます。

会話が弾むようになる

会話しているときに相手から否定されると疲れますよね。
でも同調してくれるなら気分もいいですし、楽しいのでもっと話したくなります。

何かを相談していつも同調してくれる人とそうでない人がいる場合、同調してくれる人の方が会話していて楽です。
同調してくれると味方でいてくれるような気分にもなりますから、自分のことをよく分かってくれているような気分にもなるのです。

そのため自然と会話が増えます。
夫婦間が冷め切っていると会話はほとんどなくなりますから、そうなる前に「話すと楽しい相手」になることができるのです。

夫婦間がうまくいっている人は会話も多いですから、会話の多い関係を目指すことができるようになります。

相手を理解できるようになる

傾聴しようとすると良いタイミングで相槌をうつ、オウム返しをすることが大事にもなってきます。
すると自然と相手の話に耳を傾けるようになり、相手のことがより理解できるようになってきます。

もちろん夫婦ならある程度はお互いのことをよく知っていますが、本当の意味で理解できているかといったらそんなこともありません。

夫婦でも別の人間なので「何を考えているか分からない」ということもあるのが普通です。
ですが相手の話をよく聞くようにすると「こんなときはこう思う」「こんな感情がある」「こういう感じは嫌なんだ」ということが分かってきます。

この先もずっと一緒に生活するのが夫婦なので、お互いを理解し合える方が関係がうまくいきますよ。

相手を理解するとツボが分かってくるので、ケンカする頻度も減りやすいです。
逆に喜ぶポイントも分かるようになるので実践してみると関係が劇的に変わることがあります。

「夫婦だからすでによく知っている」と思うかもしれませんが、夫婦でも意外に知らないことはよくありますよ。

信頼関係が深まる

信頼関係はなかなかつくれるものではありませんよね。
いくら付き合いが長いからといって信頼関係があるとは限りませんし、それは夫婦でも同じです。

ですが傾聴することによって「相手は自分を肯定してくれる」と考えるので、信頼をしてもらいやすくなります。

いつも否定して上から目線でアドバイスしてくる人、話していても自分主体の会話に切り替える人、話しを聞いてくれない人は信頼しにくいです。

傾聴はそういった意味でも相手に良い印象を与えますから、夫婦間でも信頼関係を築くことができるようになります。

また、相手は自分を信頼してくれると、その人のことも信頼できるようになりますよね。
信頼関係は一方通行では築けないものなので、お互いに信頼するためにも傾聴を取り入れていくと関係が良くなりやすいのです。

傾聴が心理学的にも重要とされている理由

傾聴が心理学的にも重要とされている理由

傾聴は心理学的にも、人間関係に大事だといわれています。
家族や夫婦はもちろん、会社の人や優時間、近所の人でもそれは同じです。
では具体的にその理由を説明していきます。

共感してもらえることは無条件で嬉しい

人から共感されると誰でも嬉しいですよね。
ときにはアドバイスがほしい、否定してほしいときもありますが、それは極端な例です。
普通の会話はもちろん、落ち込んでいるときは特に共感されたいと誰でも考えます。

SNSは現代ではなくてはならないツールですが、それが流行したのは「いいね」やシェアがあるからだとも言われています。

「いいね」やシェアをされると共感しているということですから、心理学をうまく使っている方法ともいえるのです。
このように人は深層心理で共感されることは嬉しいと感じるようになっているのです。

否定ばかりされていると人格否定されているようにも感じますし、自分に自信がなくなってきますよね。
共感してもらえることは心理学の観点からみても無条件に嬉しいのです。

聞き上手は信頼を得やすい

聞き上手の人は、人の話を聞くのが上手ですよね。
ときには黙って頷きながら聞き、良いタイミングで共感している言葉をくれます。
するともっともっと話したくなりますよね。

そんな人がいると例え1つの悩みが解決しても、次の悩みができたときにも話を聞いてもらいたくもなります。
実はそれが相手を信頼しているということなのです。

人は何かに悩んだとき、知らず知らずの内に「相談したい相手」を考えます。
自分の悩みやグチというのは自分の弱い部分でもあるので、信用していない人には話せないと感じているのです。

落ち込んでいるときや悩みを抱えているときにまで人から否定されたくありませんし、モヤモヤした気持ちを解消したいと考えるのは普通のことです。

「この人は自分を理解してくれている」と思うことは、そのままその人への信頼へと繋がります。
職場や友人関係でもそうですが、自分を理解してくれない人には深い話はできませんよね。

傾聴することは心理学の面から考えても、人から信頼されることにも繋がるのです。
夫婦だと他人よりもお互いに信頼することが大事ですから、夫婦間こそ傾聴することは大事にもなってくるのです。

関連:人間関係がうまくいかない人の特徴と疲れてしまった時の対処法

まとめ

夫婦間の仲がうまくいかないときもありますよね。
質問をしても何となく返答にトゲがあったり、アドバイスしたものの相手の反応がいまいちだったり。
そんなときは傾聴すると相手の反応が変わることもありますよ。

家族がうまくいくには夫婦の関係が良いことが大事なので、傾聴の意味や心理学的な理由を知って会話上手になりましょう。

傾聴はただ話を聞けばいいというわけではありません。
確かにずっとグチが続くと聞いている方も疲れてきますが、夫婦間ならそれも良い関係になるために大事なことです。

最初はグチばかりだったとしても、傾聴している内に相手の心も晴れてくることが多いですから、グチが減っていくことも多いですよ。

傾聴は相手の話に耳を傾け、否定せずに同調してあげることです。
難しいように思うかもしれませんが、相手はそれでストレス解消にもなるので夫婦の関係も改善しやすいですよ。

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